塾紹介の最後は、娘が通っていた名進研です。
東海地方の中学受験塾と言えば、名進研と一昔前までは言われていました。
ただ、近年は新興勢力におされて生徒数も難関校の合格者数も減少の一途をたどっていました。
しかし、3年前から関東の受験業界最大のSAPIX(サピックス)と提携し、指導教材、指導方法が変わりましたので巻き返しが期待されます。
またSクラスという全国難関中学も視野に、東海中学、南山女子、滝中学の合格保証をする最上位クラスを設定する等、大きな改革が進められています。
難関校合格者数
2018年を境に、日能研から合格者数首位の座を奪われてしまいました。その後は減少傾向が続き、凋落ぶりは見るに堪えかねないものでした。しかし、SAPIX(サピックス)と提携が始まってようやく成果が表れ始め、2023年は盛り返しました(ただ、東海中学は減少)。
校舎数、距離
校舎数は37校舎で、東海地区最大規模です。ですが、生徒数が減少しているので1校舎あたりの生徒数は意外と少ないのかもしれません(=生徒一人当たりの先生の数は多い??)。
そのため、多くのご家庭から通いやすくなっているところは利点です。我が家も自転車や徒歩で通えたことはよかったです。
ただ、校舎数が多い=先生を集める難しさ、先生の質の維持が難しいところがあるかと思いますので、もしかしたら校舎や先生によって当たりハズレがあるかもしれません。。。
クラス分け
名進研では成績順にクラス分け、座席位置が決められます。
クラスは、S、JS、JAと3段階に分かれており、定期的に行われる実力テストやプレ入試等の模試で、偏差値50以上はJSクラス、50未満はJAクラスになります。
また、最上位のSクラスに入るには、何回かの模試で偏差値65以上または上位7%以内に安定して入る必要があります(一昨年までは上位10%以内だったが、昨年度から厳しくなった)。
また席順はどのクラスも模試成績の良い子から順番に前から座りますので、「次は前に行きたい」とモチベーションを高める子も多いです(逆にモチベーションが下がってしまう子もいるかもしれません)。
面倒見の良さ
娘が通っていた校舎では、先生からよく電話を頂きました。また悩みがあればすぐに相談もできましたし、しっかりと難関中学に合格する力を付けたいと明確に伝えれば、課題分析等もしてくれました。
もちろん、いい面ばかりではなく、どうかな?と思うようなこともありましたし、細かなところを言えばキリがないですが、トータルとして面倒見の点で親としては不満はありませんでした。
校舎や先生にもよるかもしれませんが、親からアプローチすると、どの先生も積極的に対応をしてくれますので、『塾任せにする部分と、親が関わる部分とをすみ分けることや、塾の先生との距離を近付けておくことが大事』なのかなと感じています。(名進研に限らずだと思いますが)
もし、対応に不満をお持ちの方がいれば、積極的に先生へアプローチして相談等して頂くことをお勧めします。
名進研に2年間通ってみた感想としては、南山女子、滝中学、東海中学を目指すのであれば、名進研でも大丈夫だと思います。
ただし、灘や西大和、洛南、開成等全国の難関中学を目指すのであれば、日能研のZクラスや、浜学園のVクラスの方が現時点ではアドバンテージがあると思います。
名進研のSクラスは今の6年生でが3期生ですが、まだ塾が目指す目線と東海地区で良いと思っている保護者の目線が合っていないのかもしれません。5年生を対象に灘特訓みたいな講座も昨年から開始されていましたし、あと、2、3年もすれば日能研や浜の最上位クラスと同じような雰囲気に変わってくるような気がします。
結論
我が家は、自転車で(頑張れば徒歩でも)通えるという点で最終的に名進研を選びましたが、塾による大きな差はそれほどないのかなというのが受験を終えた素直な気持ちです。
塾毎の合格率の差は恐らく、合格ギリギリのところにいる子を引き上げることができるのかが効いてくるのかなと思います。もしかしたら、日能研はそこが強いのかもしれません(生徒数が多いだけなのかも??)し、最近の実績から東海地区の優秀なお子さんが日能研に多く流れていることも拍車をかけていると推測します。
SAPIXと連携して改革を始めた名進研を初め、他の塾も切磋琢磨して競い合っているのが東海地方の塾の現状だと思います。どこの塾に行っても難関校に合格できるという環境が整いつつあるのは保護者としても有りがたいですよね。
結局は、塾の授業をしっかりと聞いて、計画的に宿題をやって復習し、テストの度に直しをしっかりやる、わからないところは放置せずに先生や周りに聞く等して解決できる子が合格するのではと思います(そういう子はどこの塾に行っても受かると思いますが。。。)。
親としては、どうすれば、そのように子供が自立して勉強をやれるようになるのかを悩み続けた2年間でした。
そのために我が家では、どのように子供と向き合ってやっていったかを、別途記事にしていきたいと思います。